今回のお相手:伊藤遼平さん
元FC東京のクラブスタッフで『公務員』という仕事を生業としながら「スポーツ系公務員」として、今は埼玉県宮代町役場で子どもたちの笑顔のために働いている。
子ども取材班
No.1 ケイティ:
空手や書道を一生懸命がんばっている。空手で館長賞を取ったことが嬉しかった。
子どもたちのためにできることは何か
ケイティ:
今の子どもに、公務員の仕事をおすすめできますか?
すごくおすすめできる!いろんな人のためになる仕事ができるし、人の役にたっていることを直接感じられます。そしていろんなことに挑戦できます。特に自分が生まれ育った街で頑張れば、地元というものがもっとすてきになるので、ぜひやってほしいですね。
ケイティ:
企画は自由にできるんですか?
自由にはなかなかできないので、上司に「こういう目的」があって「今こんな課題がある」から「こういうことをして解決したい」と提案するとできるようになります。
例えば、コロナウイルスの影響で、僕が働く子育て支援センターはしばらく休館になりました。自宅で運動ができず、遊びにも行けず、「つらい」「つまんない」というストレスを抱えている子がたくさんいました。
そんな子たちのために、さまざまな人と協力して、楽しい時間を発信したいと思って、上司に伝えました。そして実際にその取り組みができるようになりました。
上司=その場所の責任を持っている人たち。課長、部長、社長などの役職のある人たち
発信=いろんな人に知ってもらうために情報を広げていくこと
ケイティ:
ホームページ見ました!どうやって進めたんですか?
見てくれてありがとう!あれはいろんな人に「子どもたちのために何か一緒にできないか」と連絡をしました。協力してくれる人たちが動画を送ってくれたり、みんながいろんな協力をしてくれたりしてできました。
ケイティ:
これからやっていきたいことはなんですか?
僕の生まれた地域はスポーツ選手とは縁がないので、選手に会える場を作りたいです。またさまざまなスポーツ競技を体験してもらえる場を作っていきたいと思います。
地域や社会のみなさんに「スポーツっていいな」「アスリートに会いたいな」と思ってもらって、笑顔を増やしていきたいですね。
子どもたちの笑顔が一番!
―ここからは、「働く」ことと「お金」の関係についてもお聞きしていきましょう。働く大人はこの二つについてどのように考えているのでしょう?
「働く」と「お金」の関係について
ケイティ:
「働く」ということについてどう思いますか?
すごく大変だけどすごく楽しい!働くことは食べるために必要だし、お金を稼がないといけません。でもやっぱり楽しいです。
ケイティ:
事前アンケートで伊藤さんは「働くことは冒険」と言っていましたが、公務員だとどんな冒険をしていますか?
公務員はやることが二種類あると僕は考えています。ひとつは、今あることを守り続けて街づくりをしていくこと。もうひとつは、今までなかったものを取り入れること。
僕の場合は、スポーツがない街に「スポーツのチカラで夢や感動を届ける」ことを、どんどん取り入れていくこと。ないものを取り入れることで、ステキなことが起こるんじゃないかと思います。冒険をゲームのように例えると、いろいろなものを見つけながら、ライフポイントを使って、冒険の最後にどんなことを成し遂げるか。そんな冒険のように感じていますね。
ケイティ:
なるほど……。「お金」についてはどう思いますか?
大切だよね。食べていくために大切だと思います。
ケイティ:
「お金を稼ぐ」ということについてはどう思いますか?
絶対必要だと思います。食べ物を買うため、住まいや服を買うためには、働いて稼がないといけません。
働くことはすごく大変だけど、すごく楽しい!
自分のバランスを考えて仕事を選ぶ必要がある
ケイティ:
お給料はどうやって決まりますか?
基本的には年齢ごとに上がっていく仕組みです。毎年働いた成果によってもアップしていきます。
成果=成功した結果
ケイティ:
お給料には満足していますか?
満足はしていないけど、もっともっと活躍しないといけないなと思うので、まあこのくらいかな……。
ケイティ:
え、なぜそう思うんですか?
お金があるなら贅沢したいという気持ちがあるので、もっともらえるなら欲しいからです(笑)。
ケイティ:
そういうことなんですね(笑)!では伊藤さんは、何のために働いていますか?
ひとつは衣食住のためです。そのためにお金を稼がないといけない。もうひとつは、将来自分が「こういう未来にしたい」と思っていることがあるので、そのためですね。
衣食住=着る、食べる、住むこと
ケイティ:
「働く」と「お金の関係」について思うことを教えてください。
「働くことによってお金がもらえる」と思います。大人になると、自分の得意なこと、好きなこと、給料の高いことなど、いろんなバランスを考えて選んで仕事を決める必要があるのではないかと思っています。
自分の可能性を広げよう
ケイティ:
では最後に、子どもたちにメッセージをお願いします!
将来、自分がやりたい仕事に出会うために、
①たくさんの大人の話を聞いてみてください。
②選択肢を広げるために、たくさん勉強してください。
③夢や自分の好きなことを語れる大人になってください。
自分が働くことで、誰かが笑顔になるのはとてもすてきなことですよ!特に、子どもたちの笑顔のための仕事をすることは、やりがいがあります。
いろんな仕事をするために、職業を知るために、たくさん勉強して自分の可能性を広げてほしいです。僕は勉強をしてこなかったので、これから博士になりたいと思ってもなれません。みんなはいっぱい勉強をして、なりたいものになってほしいと思います。
苦手なこともあると思うから、まずは好きなことから始めるのもいいですね。好きなことや気になったことをどんどん調べていきましょう!
あとは、ぜひ地域のいろんなイべントに参加してほしいです。お祭りや市役所でやってるイベントなど、みんなのことを思って働いている大人の姿が見られます。地域子育て支援センターにも遊びにきてください。公務員ってどんな仕事なのか、実際に見て知ってくれたら嬉しいですね!
自分の仕事で子どもたちが笑顔になるのは、
とてもやりがいのあること。
こんなお話もしました
ケイティちゃんは将来何になりたいの?
ケイティ:
科学者と画家です。
おお!すごいね!どんなことを研究したい?
ケイティ:
まだ決めてなくて…
ぜひなれるように頑張ってね。応援しています!
ケイティ:
はい!ありがとうございました!
スポーツ系公務員ってどんな仕事?
・地域でみんなの暮らしを支えている
・地域の子たちが楽しく過ごせるような場や、子どもたちの居場所を考えている
・子どもたちと選手を会わせるための活動をしている
スポーツ系公務員の魅力
・地域にすごくよい影響があるということが、目に見えてわかる
・「スポーツ選手との関わりで、子どもたちが喜んでいるのを直に見て感じられる
大変なこと
・どの部署に配属されるかわからない
・異動がある
・1人1人が仕事をおろそかにすると、みんなの生活がだめになってしまうという責任がある
「働く」と「お金」の関係について
・働くことはすごく大変だけどすごく楽しい
・衣食住のためにはお金を稼がないといけない
・将来自分が「こういう未来にしたい」と思っていることがあるので働く
・働くことによってお金がもらえる
伊藤さんの思う大切なこと
・たくさんの大人の話を聞く
・選択肢を広げるために、たくさん勉強する
・夢や自分の好きなことを語れる大人になる
・自分が働くことで、誰かが笑顔になることはとてもすてきなこと
・たくさん勉強して自分の可能性を広げること
【子どものためのおしごとメディアNARIWAI】
子ども取材班:ケイティ
編集部:スナミアキナ、吉川由
ライティング:吉川由
編集:スナミアキナ
編集長:吉川由
主催:YOKARO