インタビュー記事

第17回 ブランドの世界を表現する 「アートディレクター」 河野 涼さん【後編】

今回のお相手:河野 涼さん

宮崎みやざきけん生まれ、千葉ちばけんそだちのアートディレクター。カメラマンでもあり、合同ごうどう会社がいしゃhyogenヒョーゲン社長しゃちょうでもある。日本のモノづくり(伝統でんとう工芸こうげい)が大き。日本のモノづくりや伝統工芸、文化ぶんか、人をつたえるプロジェクト「JAPANジャパン MADEメイド」の編集へんしゅう長。子どものころはサッカー少年しょうねんだった。

子ども取材班しゅざいはん

No.5 かのぴ:
画力がりょくを上げることを頑張がんばっている。ソラマチできれいなかんざしを買ってもらったことがうれしかった。

No.11 アメリ:
漢字かんじの勉強を頑張っている。公園で新しい友達ともだちをつくったこと、モデルの仕事がたことが嬉しかった。

No.12 虹太:
お母さんが読んでいる新聞を、自分じぶんも読むことを頑張っている。山を散策さんさくして木を切ったことや、ビームライフルの体験たいけんをしたことが嬉しかった。

きなことを「続ける」ことが大事だいじ

アメリ:
どうやって、アートディレクターやカメラマンという仕事しごとがあると知ったんですか?

大学で就職しゅうしょく活動かつどうをしているときに、「こんなふう写真しゃしん映像えいぞうる仕事があるんだな」とりました。子どものころは、知らなかった職業しょくぎょうです。

子どもの頃からいろんな職業があることを知るのは、とても大事だと思います。たとえばカメラマンは、カメラを使つかって仕事をしている人というイメージがありますよね。でも実際じっさいどんなながれで仕事をしているのかは知らない子が多い。

どんな仕事があるかはもちろん、その仕事の内容ないようも子どもたちが知る機会きかいえるといいなと思って、今回こんかい取材しゅざいをお受けしました。

就職活動=学校を卒業そつぎょうしたあとにはたら会社かいしゃさがすこと

アメリ:
ありがとうございます。河野さんは、いつからその仕事をやりたいと思ったんですか?

いつのまにかこの仕事をしていた、というのがちかいですね。

会社かいしゃいんころに、独学どくがくで写真や映像の撮影さつえいをはじめたのですが、たくさんの経験けいけんをする中で「もしかしたら自分じぶんは、写真や映像で表現ひょうげんすることが得意とくいかもしれない」と気がつきました。

それから、「これで仕事をしていけるかもしれない」「会社の中だけじゃなくて外に出て、いろんな人と仕事ができるかもしれない」と思い、会社をこし、今の仕事をすることになりました。

おもかえすと、ぼくは小学生のころ図工ずこうが好きだったんですよ。絵をいたり、作品さくひんをつくったり……。自分が思っていることを表現するのが好きだった。

でも、学校だと成績せいせきがつけられるでしょう?

独学=自分の力で調べたり勉強したりすること

かのぴ:
通知つうちひょうにもAやBなどがありますね。

そうそう。クラスには僕より図工の成績がいい友だちがいて。そのときに「僕より図工が得意な子はいる。僕は図工が得意じゃないんだ」と思って、表現を仕事にする選択せんたくにフタをしちゃった気がするんですよね。

でも、体育で足のはやい子がみんな陸上りくじょう競技きょうぎ選手せんしゅになるわけじゃないし、算数さんすうの得意な子がみんな数学すうがくしゃになるわけじゃないですよね。

選択肢=選べるもの

かのぴ:
たしかにそうですね。

じゃあどういう人が陸上選手や数学者になるかというと、「ずっと続けている人」です。はしることや計算けいさんきで好きでたまらなくて、ずっと続けているうちに陸上選手や数学者になっていく。だから、僕がもし図工を続けていたら、またべつの人生になっていたかもしれない。

でも、今やっている写真も映像も、思っていることや考えていることを表現するというてんでは図工と一緒いっしょだなと思って。「自分の好きなことは表現することだったんだ」と僕は大人になってからあらためて気づきました。

「自分の好きなことはなんなのか」とかんがえることが大切ですね。

子どもの頃から表現やものづくりが好きだった

こころのこる映像をつくるコツは?

かのぴ:
わたしは今小学6年生で、卒業そつぎょう記念きねんに動画をつくります。動画編集へんしゅうのコツや、カメラの撮り方を教えてもらえたらうれしいです!

ひとことで動画編集といってもいろいろあるけど、僕が自分なりのセンスで動画編集ができるようになったのは、小さい頃から見ていた映画えいが漫画まんが影響えいきょうです。

みんなは、好きな漫画はありますか?

編集=つくったものをよりわかりやすく、伝わりやすくするためにまとめたり組み立てたりすること

虹太:
ドラえもんです。

かのぴ:
最近は、ブラックジャックが好きです。

いいですね。漫画は、うごかないですよね?なのに、絵だけで動きや雰囲気ふんいきつたえることができる。なぜかドラえもんのこえが聞こえる気がするし、手術しゅじゅつ中のブラックジャックの表情や手術シーンが描かれる角度かくどから、はっとおどろ様子ようすが伝わってくる。

映像をつくるときも、どう撮れば雰囲気や臨場りんじょうかんを伝えられるかを考えます。そういうときに、小さい頃に読んだ漫画が参考さんこうになっていると思います。

臨場感=本当にその場にいるような感覚かんかく

どう撮れば臨場感や雰囲気が伝わるか考える

かのぴ:
なるほど。勉強になります。

あとは、音楽も大事だいじです。映像をつくるときに、音楽も使いますよね。

音楽に合わせて映像が切り変わると、一体感があって、見る人も引き込まれる。例えば大きな太鼓の音にあわせて映像を切り替えるとか。音に合わせて編集するのも、映像づくりのコツだと思います。

一体感=チームのように、ひとつになる感覚

かのぴ:
ディズニー映画とも似ていますね。ディズニーも音楽を作ってから、映像をつくると聞きました。

たしかにそうですね。映画『君の名は』も、まずRADWIMPSラッドウィンプスが音楽をつくって、そこに映像をはめていったそうですよ。僕も映像を編集するときは、まずどの音楽を使うか決めるようにしています。

音楽と映像が一体になることで、より人のこころひびくものができると思います。

RADWIMPS=4人組のロックバンド

作品だけでなく自分もみとめられた気持ちになれる

かのぴ:
アートディレクターやカメラマンには、どうやったらなれますか?

なりたいと思ったらなれる職業です。資格しかく必要ひつようありません。虹太くんも「僕はカメラマンです」と言えば、小学3年生のカメラマンになれます。

ただ、仕事として続けられるかどうかはべつの話。カメラマンなら写真を撮り続けることが大事だし、アートディレクターなら、いろんなブランドのことや、どうやってその世界せかいかんがつくられたか勉強し続けなければいけません。

そういうかさねがだんだん自分の知識ちしきや力になって、仕事につながっていくと思います。

虹太:
どんなことを積み重ねたら、アートディレクターになれるんですか?

ブランドの勉強をしたり、いろんな表現を見ることです。漫画、映画、美術びじゅつかん、ミュージカル、YouTubeユーチューブの映像……。世の中にはたくさんの表現があるので、それをまず知ることが大事です。

そしてわからなかったら、自分で調しらべる。わからないことや知らないことをそのままにせず、調べて考えることは、どんな職業においても大事なことだと思います。

僕は小さい頃から「わからなかったら自分で調べなさい」という教育をけてきました。そのときは「なんで教えてくれないの?」と思ったけど、おかげで、わからなかったらすぐ調べるようになりました。

それに、誰かに聞くだけだと「へーそうなんだ」で終わっちゃうことも、自分で調べるとよくおぼえているんですよ。わからないことがあったら、ぜひ自分で調べてみてください。

虹太:
資格はいらないとおっしゃいましたが、できたほうがいいことはありますか?

どんなときでもそうだけど、「ありがとう」を言うことですね。何かしてもらったときやうれしかったとき。どんな小さなことでも、どんな相手あいてでも、ちゃんとおれいを言う。

どんな仕事も、最後さいごは「人」と「人」のかかわりなので、たとえ仕事のレベルがまだまだだったとしても、「ありがとう」というお礼の言葉ことばをきちんと伝えることができれば、生きいていけると思います。

どんなときも人との関係を大事にする

虹太:
ありがとうございます。

さっそく言ってくれてありがとう(笑)。

アメリ:
この職業の魅力みりょくと、大変たいへんだと思うことは何ですか?

たとえば、自分がいた絵を「1まん円で買います」って言われたら嬉しいですよね?

かのぴ:
嬉しすぎて涙が出ます。

そうですよね。それと同じで、自分が撮った写真や映像にお金をはらってもらえるって、すごく嬉しいし、やりがいになる。僕の写真や映像だけじゃなくて、「僕自身じしん」も評価ひょうかしてもらえた気持ちになれる。それがこの仕事の魅力です。

大変なことは、自分をみがき続けることかな。いいものをつくり続けて、成長せいちょうし続けていくのは大変です。でもそれも、この仕事の楽しみの一つですね。

評価=どれだけ価値があるかを考えたもの

価値=どれほどすばらしいか、またどれくらい大切かということ

かのぴ:
自分を磨き続けるために、具体ぐたいてきにはどんな工夫くふうをしていますか?

さっきとすこかさなるけれど、まず「ありがとう」とお礼を伝えたり、自分がわるいことをしたとき「ごめんなさい」としっかりあやまったり、人としてたり前のことをきちんとするようにしています。

写真のことで言うと、あまりほかのカメラマンの写真を見ないようにしています。

かのぴ:
それはなぜですか?

その写真がいいと思ったら、意識いしきにマネしてしまうと思うんです。そうすると、僕の写真じゃなくて、その人の写真にちかづいちゃう。前半ぜんはんで「あこがれの人はつくらない」と話したけど、それと同じように写真も、他の人のものを見すぎず、「自分」がどう表現したいかを大切にしています。

自分のしたことに価値かちがあればお金がうまれる

アメリ:
ここからは働くこととお金の関係について質問しつもんしていきます。河野さんは「働く」ことについてどう思いますか?

楽しいことだと思う。みんながどう思っているのかも聞いてみたいですね。

アメリ:
「お金」についてはどう思いますか?

あってそんはないと思う。けどそれがすべてじゃない。お金ががたくさんあるかどうかよりどうより、お金にかんする知識をつけておくべきだと思います。

かのぴ:
「お金をかせぐ」ということについてどう思いますか?

これも損はないと思う。けれども、それだけを考えている人とはあまりなかくなれないです。(笑)。稼ぐことだけを優先ゆうせんするなら、いくらでも稼ぐ方法ほうほうはある。それをえらばないってことは、他に大切なことがあるからです。

アメリ:
お金を稼ぐって、どうするんですか?

自分のつくったもの、関わったことに対して、お金をもらうことです。おうちの人のお手伝いをしたら、おづかいをもらえるのと近いですね。自分のしたことに価値があれば、そこにお金が生まれます。それが稼ぐことです。

虹太:
給料きゅうりょうはどうやって決まるんですか? そのお給料には満足まんぞくしていますか?

今は自分でめていて、満足しています。会社にいるのと、自分で自分のお金を稼ぐのとでは、ちがいがあってなかなかむずかしいですね。

虹太:
働くこととお金の関係について思うことを教えてください。

難しいですが、何にどんな価値があるのかは、つねに考えておくべきだなと思います。 

アメリ:
河野さんは何のために働いていますか?

自分を表現するためです。

働くというのは何かをげるための手段しゅだんで、人によって、何のために働いているかも、その価値も違うと思います。僕にとっての働くことの価値は、自分の表現を評価してもらえること、よろこんでもらえること。それから僕の表現で何かが前に進んでいくこと。そのすべてが価値だと思っています。

成し遂げる=最後までやり通すこと

自分のしたことに価値があれば、そこにお金がうまれる

理想りそう未来みらいをつかむ手助てだすけをしたい

かのぴ:
事前アンケートに、「なろうと思えばその職業にはなれる。その中で、どんな意識いしきを持っているかが大事」とありましたが、河野さんはどんな意識を持っていますか?

僕は「頑張がんばっている人がむくわれること」をねがって仕事をしています。それが僕の仕事にたいする意識であり、姿勢です。

たとえば、さっき紹介しょうかいしたマツダ。かれらは、だれかが車を買うときには「マツダのクルマを選んでほしい」と思っていて、そのためにたくさん努力どりょくをしています。

マツダのように目標もくひょうかって勉強して、ひたむきに努力している人たちが、自分の理想の未来を手に入れられるようにっていきたいです。

報われる=頑張りに対して、きちんと結果けっか成功せいこうを手にすること

目標に向かってがんばる人に寄り添いたい

アメリ:
今のお仕事は子どもにおすすめできますか?もしできるとしたら、その理由りゆうは何ですか?

おすすめできます!すごく楽しいし、自分が表現したことをお客さんに喜んでもらえて、お金を支払しはらってもらえるのはかけがえのないことだからです。

ただ、僕はアートディレクターという仕事が好きだから、この仕事をおすすめするけど、虹太くんもアメリちゃんもかのぴちゃんも「好きなこと」は違いますよね。だから全員がアートディレクターやカメラマンにならなくていいと思う。

「好きなことを仕事にする」ことは、全員におすすめできますよ。

虹太:
河野さんのInstagramインスタグラムで「独立どくりつへの情熱じょうねつうすれたことがある」と書かれていましたが、どうしてですか?

僕は高校生のときに「独立したい」と思っていました。だけど、独立しなくてもしあわせに生きる方法ほうほうはいっぱいあることを知って、「違う生き方もある」と思うようになりました。それで、そんな風に書きました。

でもいろんな生き方をためしていく中で、やっぱり独立するのが自分に合っていると思い、今こうして独立して働いています。

選択せんたくはたくさんあるので、それを実際じっさいにやってみて、「自分に合っているか?」「自分が本当にやりたいことか?」と、一つずつこたえ合わせをしていくことが大事だと思います。

独立=会社からはなれて自分で働いていくこと

かのぴ:
生まれ変わっても、またこの仕事がしたいですか?

そうですね。自分を世の中に表現することが好きだし、今すごく幸せなので、また同じ仕事をしたいです。

生まれ変わったら気持ちが変わるかもしれないけど、今の自分の性格せいかくのまま生まれ変わったら、きっとおなみちえらぶんじゃないかな。

虹太:
これからやっていきたいことは何ですか?

やりたいことはたくさんありますね。

ひとつは、自分で物をつくれるようになりたい。例えば陶芸とうげいで、うつわをつくれるようになりたいです。

陶芸=おさらなどのき物をつくる技術

うつわ=入れ物のこと

これからやってみたいことはたくさん!

それから、教育にも関わっていきたいです。僕が小さい頃はZoomズームもなかったから、今のみんなのように大人の話を聞く機会きかいがあまりありませんでした。もし自分が小さい頃にこういう活動かつどうをしていたら、また違う選択をしていたと思います。

選択=選ぶこと

かのぴ:
なるほど。

大学生になると、就職しゅうしょく活動をする前に「自己じこ分析ぶんせき」といって、自分のことについて考える機会があります。自分の好きなことや、性格せいかくについてしっかり考えることなのですが、もっと小さい頃からはじめてもいい。そうしたら子どもたちも、もっといろんな考え方がにつくんじゃないかと思います。

小学生にも中学生にも、高校生にも大学生にも、いろいろな生き方や考え方、仕事があることを知ってもらいたい。知ることで「私もこんな風に生きてみたいな」と思えたらそれもいいし、「私はこうじゃなくてこう思う」と思ってもいい。

そんな風に、学生や子どもたちに、未来みらいを考えるきっかけ、自分のことを考えるきっかけをあたえる活動もやってみたいです。自分の写真の個展こてんもやってみたいですね。

そして、自分に素直すなおに生きていたいし、何かしたいと思ったときに、それを選べる自分でいたい。そのために努力もするし、はばひろ知識ちしきを身につけておきたいです。

それから、僕は「JAPANジャパン MADEメイド」というWebウェブサイトを運営うんえいしているのですが、そこで伝統でんとう工芸こうげいやその職人しょくにんさんを取材しゅざいすることが多くあります。その人たちのわざや価値をちゃんと未来にのこす活動をしていけたら嬉しいです。

個展=ギャラリーをつくり、そこにきてアート作品をみて楽しんでもらうこと

ギャラリー=自分だけの作品がたくさんかざってある部屋

伝統工芸=むかしからずっとつたえ続けられている、ものづくりの技術

河野さんの会社が運営するサイト「JAPAN MADE」

虹太:
JAPAN MADEで取材したことがない伝統工芸はありますか?もしあれば、それは何ですか?

たくさんありますよ! たとえば、沖縄おきなわけん琉球りゅうきゅうガラスの撮影をしたことはありません。他にもまだまだあります。日本のモノづくり文化ぶんかは、とても多様たようおくふかいんです。

琉球ガラス=沖縄県で昔からずっと受けがれている、ガラス工芸の技術

虹太:
後継こうけいしゃが少なくなっている伝統工芸もあると思いますが、取材した中で「いでみたい」と思ったものはありますか?

陶芸ですね。継いでみたいというか、表現の幅が広くておもしろいと思いました。色も形も素材そざいも使い方も自分で決めてつくれるので、自分ならではの表現ができる部分が多いと思います。

後継者=技術などを受け継いで、未来に伝え続ける人

虹太:
海外の伝統工芸にも、興味きょうみがありますか?

そうですね。伝統工芸もですが、職人さんやその文化に興味があります。海外ではどんな状況じょうきょうなのかも気になりますし、文化のコラボレーションもいつかしてみたいですね。

文化=人々が社会の中でつくりあげてきた、ものごとや考え方など

伝統工芸や日本のモノづくりを伝えるお仕事も

アメリ:
最後さいごに、子どもたちへのメッセージをお願いします!

どんなに将来しょうらいについて考えても、今は想像そうぞうもできない未来がっていることがほとんどです。

子どものときの夢をかなえることはすてきです。だけど、大人になったときに、そのときの自分が何をやりたいと思っているか、しっかり考えてみてほしい。その時見つけた新しい夢に向かって努力する人生もすてきだし、その途中とちゅうで見つけたまた新しい夢に向かう人生もまたいいと思います。

とにかく今はいろんな職業や仕事を知ること。少しでも興味があれば、調べたり聞いてみたりすること。そのかえしが大切だと思います。

興味があることをめられる人もいれば、たくさんのことに興味を持てる人もいます。

自分は誰とも同じではなく、自分は自分しかいません。自分のことを大切に。そして自分が誰よりも自分のことをわかっているので、自分の心の中と話をすることを心がけてください。おさえこまず、自分を表現し続けてくださいね。

突き詰める=おくぶかくまで考えたり調べたりして、つきとめること

全員:
ありがとうございました!

こんなお話もしました

かのぴ:
アートディレクターのお仕事で、絵はきますか?

簡単かんたんな絵を描くことはあります。ラフというものですね。

絵は描けません。前はこんな絵を描いていたこともありますがあまり上手じょうずではないと思います(笑)。でも、描けるにしたことはないです。

ラフ=下描き

河野さんが、昔描いた絵

虹太:
僕はギターをならっていますが、河野さんは何か楽器をやっていますか?

僕も音楽は大好きです。昔はピアノをやっていました。高校のときはバンドでボーカルもやっていましたよ。音楽もその他の芸術げいじゅつも、自分の感性かんせいみがくにはもってこいです。満足いくまでつづけてみてください。

感性=ものごとを見たり聞いたりしたときの心の動きや、それを表現する力

虹太:
好きな色は何ですか?

黒ですね。る服も黒が多いです。黒でもたくさん種類しゅるいがあるんですよね。あとはオレンジやみどり、茶色も好きです。

虹太:
ありがとうございます!

アートディレクターってどんな仕事?

・ブランドの世界観を、写真やロゴやチラシやWebサイトで表現する

・たくさんのブランドの中から「これが欲しい!」と思ってもらうための表現をつくる

・カメラマンとしてWebサイトやYouTube、Instagramの撮影をすることもある(河野さんの場合)

アートディレクターの魅力

・自分が撮った写真や映像にお金を払ってもらえることが嬉しくてやりがいになる

・写真や映像だけではなくて、自分も評価してもらえた気持ちになれる

・仕事でいろいろな職人さんや文化を知ることができる(河野さんの場合)

大変なこと

・自分を磨き続けること

・いいものをつくり続けて、成長し続けていくこと

・いろんなブランドのことや、どうやってその世界観がつくられたかを勉強し続けること

「働く」と「お金」の関係について

・働く=楽しい

・お金はあって損はないが、それがすべてではない

・自分のしたことに価値があれば、そこにお金が生まれる

・何にどんな価値があるのかは、常に考えておく

・働くことの価値は、①自分の表現を評価してもらえること、②喜んでもらえること、③自分が働くことで何かが前に進むこと

河野さんが思う大切なこと

・自分自身の視点を大事にする

・「自分の好きなことは何なのか」と考える

・分からないことや知らないことをそのままにせず、調べて、考える

・ものごとを実際にやってみて、自分に合っているか、自分が本当にやりたいことか、一つずつ答え合わせをしていく

・「ありがとう」「ごめんなさい」はしっかり伝える

・いろんな仕事を知って、調べたり、聞いたりする

・自分のことを大切にする

・自分を表現し続ける


【子どものためのおしごとメディアNARIWAI】
子ども取材班:かのぴ、アメリ、虹太
編集部:スナミアキナ、吉川ゆゆ
ライティング:南 裕子
サムネイルデザイン:南 裕子
編集:吉川ゆゆ
編集長:吉川ゆゆ
主催:YOKARO